旧富内駅舎

読み方:きゅうとみうちえきしゃ

ここは?

北海道むかわ町にひっそりと佇む旧富内駅舎は、かつてSLが行き交った時代の面影を今に伝える貴重な鉄道遺産です。レトロな木造駅舎は訪れる人々を昭和へと誘い、まるで時が止まったような感覚を味わえます。当時の面影が残る待合室やホームは、鉄道ファンや歴史愛好家はもちろん、写真撮影にも最適。ノスタルジー溢れる空間で、心温まるひとときを過ごしませんか。

旧富内駅舎とは?

北海道のドライブって、どこまでも続くまっすぐな道と広大な景色が最高ですよね。でも、そんな道の途中でふと現れる、時が止まったかのような場所に立ち寄るのも、旅の醍醐味じゃないでしょうか。今回ご紹介するのは、まさにそんな場所。むかわ町にある「旧富内駅舎」です。ここは1986年に廃線となった旧国鉄富内線の駅舎で、廃止から30年以上経った今も、当時の姿を色濃く残して静かに佇んでいます。木造のレトロな駅舎、草生した線路、そしてホームに停車したままの客車。まるで映画のセットに迷い込んだかのようなノスタルジックな空間が、訪れる人を温かく迎えてくれます。ここはただの廃駅ではありません。映画『鉄道員(ぽっぽや)』のロケに使用された道具を貸し出した駅としても知られ、多くの人々の記憶に残る風景がここにあります。都会の喧騒から離れ、どこか懐かしくて切ない気持ちに浸れる、そんな特別な時間が流れる場所。ドライブの目的地にするのはもちろん、ちょっとした寄り道スポットとしても、心からオススメしたい素敵な場所なんです。

旧富内駅舎へのアクセス方法

旧富内駅舎は、北海道の雄大な自然に囲まれた場所にありますが、主要な都市からのアクセスも良好で、ドライブプランに組み込みやすいのが嬉しいポイントです。札幌市内からは道央自動車道を利用して約1時間半。新千歳空港からなら道東自動車道経由で約50分と、空の玄関口からも気軽に立ち寄れます。最寄りの「むかわ穂別IC」からは道道74号線などを走り約20分ほど。カーナビに「旧富内駅」と入力すれば迷うことなく到着できるはずです。駅舎の周辺には無料の駐車スペースが用意されているので、車を停める場所の心配もいりません。周辺はとても静かなエリアなので、安全運転で向かってくださいね。

時が止まったノスタルジックな駅舎

旧富内駅舎の正面からの外観

駐車場に車を停めて歩き出すと、すぐにこの可愛らしい木造駅舎が目に飛び込んできます。淡いミントグリーンと白のツートンカラーに、赤い屋根がアクセント。少し色褪せたペンキの感じが、長い年月を物語っていてたまりません。駅名が書かれた看板も、昔ながらの書体で、一気に昭和の時代へタイムスリップさせてくれます。

富内線の歴史が書かれた看板

駅舎の壁には、富内線の歴史を記した「はるかなる富内線」という看板が掲げられていました。大正11年(1922年)の開業から昭和61年(1986年)の廃線まで、64年間もの間、この地域の人々の足として活躍してきた歴史がわかります。かつては石炭や木材を運ぶ重要な路線だったんですね。

ありがとう富内線と書かれた看板

こちらの看板には「ありがとう富内線」の文字が。廃線当時に作られたものでしょうか。路線図や記念スタンプのデザインが描かれていて、地域の人々にどれだけ愛されていたかが伝わってきて、なんだか胸が熱くなります。こういう発見があるから、古い場所を訪ねるのはやめられないんですよね。

待合室からホームへ。聞こえてくるのは風の音だけ

旧富内駅舎の待合室の様子

ガラガラと音を立てそうな木の扉を開けて駅舎の中へ。そこは、時間が止まったかのような静かな待合室でした。壁際に置かれた長い木製のベンチ、ガラス越しに見える駅務室、そして高い天井。列車を待つ人々の話し声や、駅員さんのアナウンスが今にも聞こえてきそうです。ここに座って窓の外を眺めているだけで、心がすーっと落ち着いていくのを感じます。

線路の中心から見た旧富内駅舎とホーム

ホームに出て、思い切って線路の上に立ってみました。もちろん、もう列車が来ることはありません。普段は決してできない体験に、ちょっとドキドキします。まっすぐに伸びる2本のレール、石積みのホーム、そして背景の山々。すべてが完璧な構図で、どこを切り取っても絵になります。聞こえてくるのは、木々を揺らす風の音と、鳥のさえずりだけ。この静寂が、たまらなく心地良いんです。

ホームに停車している青い客車と紅葉した山

ホームの脇には、2両編成の青い客車が静かに佇んでいます。まるで、次の出発を静かに待っているかのよう。この客車の中には入れませんが、窓から中を覗くと、ボックスシートが並んでいるのが見えます。この列車に揺られて旅をしてみたかったな、なんて想像が膨らみますね。秋には背景の山が美しく色づき、客車の青とのコントラストがまた素晴らしい景色を見せてくれます。

ホームの端にある駅名標と線路

ホームの端には、隣の駅名が書かれた駅名標が残っていました。「ほべつ」と「ふかやま」。今はもう行くことのできない駅の名前を見ると、少し切ない気持ちになります。でも、こうして駅名標が残っていることで、かつてここが鉄路で繋がっていた証を感じることができます。

鉄道ファン必見!当時の面影が残る駅務室

当時の備品が残る駅務室の内部

待合室の窓から覗き込むことができる駅務室は、まさに宝の山!当時の備品が所狭しと置かれていて、鉄道ファンならずとも興奮すること間違いなしです。黒電話にダルマストーブ、赤い丸ポストまで。まるで昭和の鉄道博物館のようです。ここで駅員さんたちが忙しく働いていた光景が目に浮かびます。

硬券を販売していた乗車券箱と両替機

特に目を引くのが、硬券(厚紙の切符)がずらりと並んだ乗車券箱。駅員さんがここから切符を取り出して、パチパチとハサミを入れていたんですよね。今ではほとんど見かけなくなった光景ですが、このアナログな感じがたまりません。横にある両替機も、いい味を出しています。

壁に掲げられた大きな普通運賃表

壁には、巨大な普通運賃表が掲げられています。びっしりと書き込まれた駅名と運賃の数字。函館本線、千歳線、室蘭線…ここから北海道の様々な場所へ繋がっていたことがわかります。この運賃表を眺めながら、昔の鉄道旅に思いを馳せるのも楽しい時間です。

国鉄時代の普通運賃表のアップ

こちらは、よりシンプルな運賃表。「国鉄普通運賃」という文字にグッときますね。札幌まで2,100円、苫小牧まで1,060円。当時の物価を考えると、どうだったんでしょうか。手書きで修正された跡なども生々しく、資料としても非常に貴重なものだと感じます。

あの名作のロケ地としても有名!

映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケ写真

この旧富内駅舎が多くの人を惹きつけるもう一つの理由。それは、名作映画と関係があることです。駅務室には、映画『鉄道員(ぽっぽや)』のロケで使われた際の写真が飾られていました。これは、広末涼子さん演じる雪子が、佐藤乙松(高倉健さん)に会いに来た感動的なシーンですね。映画のメインロケ地は幾寅駅ですが、この富内駅の備品が映画内で使用されました。映画のあのシーンを思い出しながらこの場所を訪れると、感動もひとしおです。

旧富内駅舎の斜めからの外観

北海道のドライブの途中に、そんな物語の中に入ったようになれるなんて、最高に贅沢な時間の使い方じゃないでしょうか。

旧富内駅舎

北海道むかわ町 取材:2024年11月頃、12時位

観光地情報

観光満足度★★★☆☆
写真映え★★★☆☆
知名度★★☆☆☆
混雑度★☆☆☆☆
公共交通アクセス×
おすすめ時間帯日中
滞在時間目安20分位

おすすめタイプ

ソロ ★★★★★
デート ★★★★☆
ファミリー ★★★☆☆

ドライブ情報

ドライブアクセス
運転難易度 10/100
距離ガバ指数 ★★★☆☆
立ち寄り満足度 ★★★★☆
ドライブ休憩適性 ★★★☆☆
徒歩量10分位
駐車場

無料で駐車できるスペースがあります。

旧富内駅舎の駐車場

アクセス情報

所在地

住所:北海道むかわ町穂別富内61

マップ

駐車場のマップ

※本記事や写真は訪問当時の情報です。最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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どら

どら

平日は…
 しがないアラフォーサラリーマン

休日は…
 下道ばっかり走り回る限界ソロドライバー

映画「男はつらいよ」のファンで寅さん(「とら」さん)の様な男になりたいと密かに憧れている。

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