乙女ヶ池(滋賀県)とは?
滋賀県高島市・近江高島駅のほど近くに広がる「乙女ヶ池(おとめがいけ)」は、琵琶湖と繋がる内湖のひとつ。面積は約8.6ha、平均水深1.6mの浅い水域で、古くは万葉の時代に「香取の海」と呼ばれ、琵琶湖の入り江が山裾まで入り込んでいました。戦国期には大溝城(おおみぞじょう)の外堀として利用され、湖岸の歴史とともに歩んできた場所です。現在は園地公園として整備され、散策路や太鼓橋が水面をまたぎ、四季折々の空が湖面に映る静かな景観が魅力。ブラックバスやフナなどの魚影も濃く、バス釣りの名所として知られています。NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』のロケ地にもなったことで注目を集め、観光と日常がやさしく混ざり合う、ドライブの合間にほっと一息つける水辺です。
乙女ヶ池(滋賀県)へのアクセス方法
車なら名神高速「京都東IC」から西大津バイパス~国道161号(湖西道路)を北上し、近江高島エリアへ。湖西道路の終点以北もそのままR161で進み、近江高島駅周辺(高島市勝野)から案内に従って側道へ入ると乙女ヶ池に着きます。現地には無料の小規模駐車スペースが点在(おおむね10台前後、満車時は駅前駐車場等を検討)し、トイレも利用可能。公共交通はJR湖西線「近江高島駅」から徒歩約3~5分とアクセス至便です。ドライブ途中の短時間立ち寄りにも向きます。
太鼓橋と水辺さんぽ道
乙女ヶ池といえば、ゆるやかなアーチを描く太鼓橋。水面のきらめきと、背後に連なる比良山系の稜線が重なり、橋上からは内湖ならではの奥行きある眺望が楽しめます。手すり越しに眺める湖面は風の向きで表情を変え、静かな日は空の色をはっきりと映し込みます。散策路は平坦で歩きやすく、短い滞在でもぐるりと一周できるのが魅力です。
欄干や木道のディテールは素朴で温かく、写真に切り取ると“湖国らしさ”がぐっと増します。近距離の手すりを前景に、湖面や山並みを背景に置くと、スマホでも立体感のある一枚に。午前は順光で色が澄み、夕方はサイドから差す光で陰影が美しく出ます。
季節の風景と撮影のコツ
浅い内湖は空の映り込みが主役。雲が多い日は縞模様や層雲のグラデーションが水面にも現れます。広角気味に構え、空7:水3の比率で切ると、伸びやかなスケール感が出ます。雲の流れが速い日は連写で表情を追いかけるのも楽しい時間です。
夕刻は橋の曲線が柔らかく際立ち、淡い橙や薄紫に空が染まる瞬間が訪れます。露出はややアンダーにして空の色を残し、橋はシルエットで。水面の反射が強いときは、少し高い位置から俯瞰気味に構えると白飛びを抑えられます。
釣りと憩い—ゆったり過ごす内湖時間
乙女ヶ池はブラックバスやフナなどが生息し、秋~春は特にコンディションが安定。朝夕は風が弱ければ表層の反応も期待できます。釣りをしない人にとっても、のんびりベンチで空を眺めたり、一周の散策を楽しんだりと過ごし方はさまざま。駐車時は農作業や生活道路の妨げにならないよう配慮を。ローカルの暮らしに寄り添うマナーが、この水辺の静けさを守ります。
近隣の見どころ(大溝城跡・高島びれっじ)
乙女ヶ池の歴史を語る上で外せないのが、織田信長の甥・織田信澄が築いた「大溝城跡」。天守台の石垣や城下町の水路がいまに残り、乙女ヶ池は外堀として機能していました。旧商家を改修した「高島びれっじ」には軽食や雑貨の店も点在。ドライブの途中に、歴史散策と小さな寄り道を組み合わせれば、旅の密度がぐっと上がります。駅近の立地なので、徒歩でも効率よく回遊できます。
空と水面を持ち帰る—旅のラストカット
最後におすすめなのは、余白を活かした“空の一枚”。乙女ヶ池は開けたロケーションゆえ、空の表情だけでも“この場所らしさ”が宿ります。湖面の反射や欄干の直線を少し入れて、旅の余韻を閉じ込めてください。帰路につく前に深呼吸をひとつ—静かな内湖の時間が、次の目的地への良いリセットになります。
乙女ヶ池の駐車場は?
無料で停められる駐車場があります。
乙女ヶ池の場所
駐車場









