趣味がドライブの人間からするとマイカーはどこへでも一緒に走り回ってくれる、言ってみれば相棒。

ドライブが趣味な私もやはり車は大好きで、それは子供の頃から変わっていない。子供の頃の夢は「会社員になれればそれで良い」という、多くを望まず自分の意志も持たない子供だったが、車に関してはその時から大好き。

当時は日本列島に見立てたシートの上でトミカを動かして楽ぶという、それだけ見たらどこでも居る様な普通の子供だった。

それがまさか実物の日本列島で車を走り回らせる事になるとは…その時は誰も想像していなかったであろう。

そんな意志を持たない子供でも大人になったらしてみたい事があった。唯一にしてダントツで一番してみたい事、それは「車を運転してみたい」。

でも実際運転できるようになれたのは20代後半になってから。そして親のお下がりの車に乗り出したのが29歳、初めて自分で好きな車を買えたのは30歳の時という…

そこからの5年間も色々ありました…がその合間を縫っては日本列島を一緒に走り回りながら苦楽を共にしてきた、大好きな車たち。

あり過ぎるので自分の事はごく一部しか書いていませんが、このサイトを作るにあたっての一番の功労者である車たち(功労車達?)をご紹介していきます。

トヨタ ヴィッツ(1300cc FF)

岡山県の金甲山にて

街中でよく見かけるトヨタのコンパクトカー、ヴィッツ。

意外と広い室内空間やトランクルーム、低~中速域なら何の不満もなく、燃費も郊外路で頑張ればリッター20~25キロ位で走れるという低燃費さなどが魅力の車。

北海道の天に続く道にて

街乗り中心に使う方が多いですが、重心が低めなのでカーブも楽しく、加速力も十分。高速域だとエンジン音が気になるものの、下道を永遠に走り続けるという目的にはとても合っている車でもあった。

北海道の宗谷岬にて

トランクにデッキボードというオプションパーツを付ける事で少々狭いが車中泊も可能。

宮城県のいわかがみ平にて

フロントデザインはヘッドライトが鋭く尖りスポーティーでカッコイイが、よく見るとワイパーはシングルでリアはマルっとしていて可愛いという、そのギャップもお気に入りポイントだった。

北海道の双岳台にて

小さいので小回りが利き、加えてキビキビ走るその俊敏さにも大きな魅力を感じられた。

メモ

所有時期
 2019年3月頃~2020年2月

所有中走行した距離
 3万3千キロ位

ナンバー遍歴
 大宮→宮城→仙台

ドライブ範囲
 東:北海道納沙布岬 西:岡山県岡山市? 南:岡山県玉野市? 北:北海道宗谷岬

中の人の思い出話

北海道の根室港にて

実家で要らなくなったという事で29歳の時から乗りだした最初の愛車。

その頃色々あって4年勤めた安月給(賞与無し、月手取り一桁万円)の会社を自主退職。

その後自分の車になり、それまでオタク趣味でコレクションしていたレトロゲームを全て売り払い、色々プレミアがついてて数百万円の売上が出たのでそれを元手にその後の人生を考えるため北海道へ1か月半の間旅をする事に。

極寒のオホーツク海にプカプカ浮かぶ流氷をこの目で見てみたい。その夢も叶える為に(?)

スバル インプレッサスポーツ(1600cc FF)

岡山県の金甲山にて

人生で初めて乗る縦置きエンジン車で、走る曲る止まる、のハンドリング一つ一つが素晴らしい。

またSGPというスバル自慢の高剛性ボディを採用しているので地面に吸い付いて走ってるかの様な感覚があって、とにかく運転が楽しい。

大分県の由布シルキーロードにて

もしもお金と時間が許してくれるなら、永遠に日本列島の下道をどこまででも運転したくなってしまう、そう感じさせてくれる車。

それは例えるなら「回遊魚であるマグロが地を這い回れる様に進化」したようなイメージ。それになりたいと思える位、とにかく運転が楽しい(?)

日本の夜明けぜよ🌅(写真は石川県の千里浜の夕日)

また、高速でカーブに突入してもハンドルを回した方向へ難なくスパッと曲がってくれる。

特にカーブを曲るのが楽しく、安心感もある。

広島県のむろきはら橋にて

ブレーキもとにかく良く効くので、動物が沢山飛び出す山道を中心に下道を数千キロ走り回っても全く疲れ知らず。

最後やむを得ず鹿にぶつかってしまったが、それまではこの車のハンドリングのおかげで目の前に現れた全ての動物達を無傷で野山に帰らしてあげる事ができた。

鹿児島県の鹿児島港にて

加速力は、1.3トンの車体に積んでいるのが1600ccのエンジンという事もあって良いとは言えず普通という感覚だが、フッとアクセルを踏めばジュワーと心地よく水平対向エンジンが吹け上がり、まるでサイダーを飲んでいるかのような(?)快感を得る事ができる。

富山県の散居村展望広場にて

どこまででも走っていたくなるようなFB水平対向エンジン特有のフィーリングがいつの間にか癖になってしまった。

岡山県の瀬戸大橋展望所にて

当初は加速力に不満を感じていたが、1年で4万キロ位走り回ると何故か気にならなくなった。

ボディが丁度いいサイズ感なのも相まってか車両感覚が掴みやすく、頭の中で思い描いた通りカチカチっと、手足のように操れるその気持ち良さには中毒性すら感じた。

山口県の火の山公園にて

スバル最廉価車種&グレードにも関わず全車速対応のオートクルーズコントロールや、ステアリング操作までアシストしてくれる「ツーリングアシスト」まで搭載している。

そもそも運転が好きなので使う機会は少なかったが、「遠方まで行って仮に帰る気力が無くなったとしても最悪この運転支援システム使って高速で帰ればいいや」という「お守りが守ってくれるから大丈夫」的な精神的安心感から弾丸スケジュールで遠方まで下道ドライブするのを繰り返す事が可能だった。

秋田県から岡山県の自宅まで下道で一気に帰ろうとしている所

そもそも疲れない車なので結局その使い方はしなかったが、自分の行動範囲を一気に広げてくれる、例えるなら「竹コプター」のような車だった(?)

メモ

所有時期
 2020年3月~2023年6月

所有中走行した距離
 15万2千キロ位

ナンバー遍歴
 仙台→岡山

ドライブ範囲
 東:北海道納沙布岬 西:長崎県平戸市宮之浦 南:鹿児島県佐多岬 北:北海道宗谷岬

中の人の思い出話

石川県のトトロ岩にて

初めて新車で買った永遠の愛車。当時は婚活を始めたいが為に転職をして正社員になったが、それをきっかけでキレイでカッコイイ車の購入を検討。

車は今まで自分で選んだ事が無かったので、この際好きなのを買いたいと思ったのと、婚活を始めるにあたり中身空っぽなその人間を少しでも補って貰いたいという他力本願な気持ちもあり、色々見据えて実家暮らし時の貯金を全額投入して購入する事に。

初めて試乗した時、その運動感覚と、車格以上、外車の様な高級感にビビット一目惚れ。結局試乗したその日に契約した。

しかし予算オーバーだった為、買った後は極力乗らず、貯金もしながらゆっくり婚活をしよう、と企んでいたにも関わず納車と同時にコロナ渦突入。

当時は外出・外食も自粛。仕事のストレスとワンルームマンションという閉鎖空間から一歩も出る事が許されない孤独と絶望感、30を過ぎてるのに婚活が開始できない苛立ちから頭がおかしくなり、自粛ムードが漂い交通量が少なくなった全国各地の下道を徘徊し始めてしまう(?)

コロナ渦という激動の約3年間苦楽を共にし15万キロほど走行したが、登坂を走るトラックの死角から飛び出してきた鹿に激突してしまい残念ながら廃車に。

ダイハツ ミラ・イース(660cc FF)

岡山県の金甲山にて

細い道でも、雪道でも、オフロードでも、数百キロ以上離れた場所へでも、超低燃費でどこまでも走ってくれる、夢のエコノミック・スーパーカー、ミライース。

岡山県の遙照山公園にて

早く・安く・遠くに、という三拍子揃ったこの車だが、実際は近距離でよく使う低速域だとエンジン音含め気にならない様な作りになっている。

しかし長距離を走る場合、中~高速域になってくると「まるで掃除機をかけてるような」けたたましい音が車内に響き渡る。

長野県側の渋峠にて

このエンジン音こそがポイント。

バイパスをちょっと走る位なら心身に影響は感じないが、この音をずっと無休憩(これが重要)で聞き続けると、10時間を超えた辺りで「グワングワングワングワン」と頭の中に残像(残響?)のようなものが現れ始める。

宮崎県の御池にて

そうなると全く眠くならないので居眠り運転の危険性が無く、気力と体力が続く限りどこまででも運転できるという、そういう意味でも長距離運転向きの車だった。

鹿児島県の日本一の枕木階段にて

その為目的地まで走破した時は他の車とは比べ物にならない位の達成感を得る事ができ、加えて苦行により精神力も鍛えられ、低燃費でお財布にも優しいという、色々素晴らしい車だった。

長野県から岡山県の自宅まで下道で一気に帰ろうとしている所

その反面睡眠不足になるので翌日以降の心身に悪影響が出るのが難点だったが、その場合にはエンジン内に摩擦を軽減させる添加剤を注入する事で音がマイルドになり改善できた。

あとは遠方までドライブした時でもとにかく目立たず、コロナ渦の小さな集落では通行する人たちから怪しまれる事無く通過できるので気が楽というメリットも。

どんな場所でも心配や不安をかける事無く地元の人の気持ちに寄り添う事ができるという、優しさも兼ね備えた車だった(?)

大阪府の暗峠にて(撮ってる人は奈良県に居る)

その為、この車に乗って九州の南端・佐多岬から北海道の北端・宗谷岬まで下道だけで走破しようと、一時期本気で考えていたが色々あって計画倒れに終わってしまったのはこの車一番の心残り。

鹿児島県の佐多岬にて

メモ

所有時期
 2022年9月~2023年3月頃

所有中走行した距離
 1万5千キロ位?

ナンバー遍歴
 大宮→倉敷

ドライブ範囲
 東:埼玉県さいたま市 西:長崎県平戸市本土と繋がった道の最西端 南:鹿児島県佐多岬 北:長野県中野市付近

中の人の思い出話

鳥取県の雪の中にて

長引く婚活の影響で金欠だったので、ガソリン代を節約しつつコスパよく婚活のストレスも発散したいという不純な(?)動機で乗り始めたのがミライースだった。

色々あって人間としての感情が消え、恋愛も出来ないまま無惨にも30を過ぎてしまった変わり者のオッサンなので婚活はとにかく難しかった。

例えるなら「経年劣化して売れ残ったロボット」、という明らかな「事故物件」を敢えて選んでくれる女性はなかなか現れなかった。

しかしミライースに乗って800キロ位永遠と下道を運転し続ければストレス含め何もかもスッ飛んでスッキリできたので「まだ可能性は残されているぞ」という謎の手応えは感じる事ができた(?)

険しい山の中へも度々突撃したが、ある大雪の日には山へ突入するもストレスが溜まり過ぎていたからかアクセルを踏みすぎてしまい雪の塊に突っ込んでしまった。

大雪なのでレッカーは順番待ちで6時間も来れないらしい。

そこは完全に真っ暗、交通量は一切無いという本物の山奥。氷点下10℃を下回っていたが油量計には「貧乏ランプ」が灯っていた為エアコンは付けられず、寒さで徐々に身体が動かなくなる中耐え続けるという、生死の狭間を感じる苦行も経験できた。

車中泊はこの車でも一応できる。私は成人男性の平均身長より少し高い位だがそれでも。

しかし海老のようになって寝る必要があるので、毎回身体のどこかの血流が止まりその度に劇痛で目覚めるという「いつか完全に詰まって死ぬんじゃね?」という、色々生死の狭間を感じる事ができる車でもあった。

ちなみに当時交際していた方々にはこの車の存在は隠していた。

スバル レガシィB4(2500cc AWD)

岡山県の金甲山にて

スバルが誇る、日本を代表する正真正銘のグランドツーリングカー、レガシィ。

今まで乗ってきた車と比べてとにかく長距離運転が楽、楽すぎる。

北海道のいっぽんの道にて

インプレッサも長距離でも全く疲れない車だったが、この車に関しては疲れないどころか「自分が運転している事すらも感じない」位だ。

鹿児島県の開聞岳の中腹にて

この車に乗ってしまうと高速も下道も関係無い。「あれ?」と気付いた時にはもう手遅れ。無意識のうちに遠い場所に居る事が頻発してしまう。

北海道のスコトン岬にて

大きく高剛性なボディ、必要十分な2500ccガソリンエンジン、後輪ベースのAWD、快適なシート、運転者のストレスが軽減されるよう圧迫感が少なく設計されたコックピット…

この車を例えるなら正に「魔法の絨毯」。

北海道の礼文島にて

本当に運転している事を感じさせないくらい快適で、「日本列島のサイズには過剰では?」とさえ感じる凄まじいロングドライブ性能を誇る恐ろしい車、それがレガシィ。

北海道の阿寒湖にて

また水平対向エンジン特有の低重心かつ後輪ベースのAWDなので強風や雨天などの悪天候、悪路や雪道でも無意識のうちに(?)走り終えてしまう。

青森県の酢ヶ湯温泉にて

この車なら例え雪道でも一日中休憩無しで走っても疲労感は皆無かもしれない。そう思える位この車には疲れを感じさせる要素が無い。

北海道の神威岳山頂にて

また車中泊も快適そのもの。

後部座席をパタンと前に倒す事ができトランクルームと後部座席部分が一直線に繋がるので、今までの車とは比較にならない全長170cm強の広々とした贅沢空間を作る事ができる。

奥に白い掛け布団が見えるがそこが寝床、ボストンバッグの上に緑の座布団乗せて枕替わり

ドラえもんが見てもビックリしそうだが、例えるならコタツに足を突っ込んで寝る様な感覚。今までの車と比べたら断トツで快眠ができる。

これは自分だけかもしれないが、ホテルや自宅のベッドよりも快適に眠る事ができる。実際これで2ヶ月以上連続で車中泊してみたが自分とっては十分。レガシィはもはや家同然の存在でもあると言える(?)

北海道の夷王山にて

この型のレガシィはターボグレードが無いなど歴代レガシィのようなスポーツさや目立ったポイントはないが、全体的な車としての性能がずば抜けていて、完成度というか成熟度のようなものが凄く高くなっている。

全国民がこの車に乗り換えて走り回れば、この世知辛い現代社会にやすらぎと幸せが訪れるのでは?、そこまで思わさせてくれる素晴らしい車だ。

メモ

所有時期
 2023年7月~

所有中走行した距離
 約7万キロ(24年11月現在)

ナンバー遍歴
 岡山

ドライブ範囲
 東:北海道納沙布岬 西:長崎県神崎鼻 南:鹿児島県指宿市開聞岳付近 北:北海道宗谷岬

中の人の思い出話

北海道の日本最北東突端地にて

インプレッサを全損させてしまい、その後乗り換えたのがこの車。

婚活が苦戦していたので何とかしたい(女性から注目されたい。大きくて、高級感があり、乗り心地が良く、他の人と被らず、頼りない中の人とのギャップを作れる車が欲しかった)のと、自分的に気に入っていたインプレッサのFB16エンジンと似たフィーリングを与えてくれるポート噴射型のFB25エンジンを積んだミドルセダン。加えて5年間距離無制限のスバル認定中古車保障(通称距離ガバ保障)にも入れるので、万が一婚活が長期化して走り回る事になっても大丈夫(?)という安心感を得られるこの車でほぼ一択だった。

今流行りのギラギラしたデザインが苦手。オーソドックスで落ち着いているこの感じが好きなのでそれも決め手だった。

購入当時結婚を前提に交際していた女性が居たが、この車を買った事によって逆に不安にさせてしまったか、あっけなく振られてしまった。

更にその後また色々あって、この車で北海道最北の離島「礼文島」へ向け一人旅に出る事になってしまった。

また、運転する人間が子供っぽいので、そのギャップからか周りからの視線や言葉が気になる。

親しい人からは「ヤクザが乗ってる車みたい」「ヤンキーの車」。

スーパーの駐車場とかに停めると「あら、いい車乗ってるのね」、みたいに知らない人から声をかけられる事も。

でもそれはコーティング剤を塗りたくって新車以上にピカピカにしているせいかもしれない(?)

日産 エルグランド(2500cc FR)

岡山県の金甲山にて

(工事中)

メモ

借りてた時期
 2024年春頃

借りてた間に走行した距離
 

ナンバー遍歴
 鳥取

ドライブ範囲
 東:奈良県高野山付近 西:島根県松江市付近 南:和歌山県和歌山市付近 北:鳥取県米子市付近

2024年12月1日

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